それよりも、周囲の大人たちが「こういう世の中だから、安定した会社を選びなさい」「30年後も通用する仕事を探しなさい」「若いうちから資格を取りなさい」などと安全策を助言するのは、いただけないと思う...

それよりも、周囲の大人たちが「こういう世の中だから、安定した会社を選びなさい」「30年後も通用する仕事を探しなさい」「若いうちから資格を取りなさい」などと安全策を助言するのは、いただけないと思う。それは若者をより受け身に追い込み、より息苦しくさせ、事態を悪化させることにほかならない。 筆者はいちおう企業エコノミストであるが、30年後の花形産業が何であるか、当てる自信はまったくない。強いて言うならば、それは「現時点では、まったくそんな風には見えない分野」ということになるであろう。 新しいビジネスや技術は、得てして、「中心」よりも「辺境」で育つものである。逆に言えば、現在は繁栄している企業が30年後にどうなっているかは保証の限りではない。くれぐれも有名企業だから大丈夫、などとは考えない方がいい。【正論】双日総合研究所副所長・吉崎達彦 極端なリスク回避は停滞への道+(2/4ページ) - MSN産経ニュース