市教委は、多くはドメスティック・バイオレンス(DV)から逃れるため、保護者とともに居場所を隠しているとみているが、「学校が家庭問題に介入する権限がない」として、追跡調査を行っていないのが現状だ。...
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市教委は、多くはドメスティック・バイオレンス(DV)から逃れるため、保護者とともに居場所を隠しているとみているが、「学校が家庭問題に介入する権限がない」として、追跡調査を行っていないのが現状だ。 大阪府富田林市では先月、男児(9)が小学校に全く登校せず、数年前から行方不明になっている問題が発覚している。市教委学事支援課が、文部科学省へ報告する学校基本調査のデータ「居所不明児童・生徒」としてまとめた。同課によると、5月1日現在、住民票が横浜市内に登録されているにもかかわらず、理由不明のまま1年以上も通学せず、所在不明となっている小学生は54人、中学生は30人。 市教委は、主に小中学校の入学前に学校を通じて児童生徒の所在確認を行っている。健康診断や入学説明会を欠席した児童生徒の家庭に電話で連絡したり、直接訪問したりする。教諭が実際に住民票の住所を訪ねたところ、誰も住んでいないケースもあるという。 所在不明の理由として、同課の担当者は「DV被害に関係するケースが多いと考えられる」と説明。夫の暴力から逃れるため、母親が子どもを連れて、他の自治体に転居する際、住民票を移すと、夫に知られる恐れがあるため、住民登録を市内に残したままにしていると推測される。親が外国人の場合、学校に連絡せずに突然、子どもを連れて帰国するケースもあるという。 ただ、84人の中には、保護者が子どもを学校に通わせない児童虐待や、何らかの事件に巻き込まれた恐れもある。同課は追跡調査をしていない理由として、「所在不明の状況を把握したばかりに、DV加害者に被害者情報が漏れてしまう方が怖い」とし、「個人情報の保護に抵触する」として、児童相談所や警察へ情報提供も行っていない。横浜で小中学生84人行方不明、多くはDVか : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)