山田社長は、「結論からいうと、現状の環境、戦略ではiPhoneの導入は難しい」とコメント。「iPhoneは、垂直統合モデルであり、サービスはアップルがコントロールしている。だがドコモのお客様の要...

山田社長は、「結論からいうと、現状の環境、戦略ではiPhoneの導入は難しい」とコメント。「iPhoneは、垂直統合モデルであり、サービスはアップルがコントロールしている。だがドコモのお客様の要望は、おサイフケータイが欲しい、あるいはワンセグが欲しいといったものであり、iPhoneではこれができない。ドコモでは、当社が作った言葉である『ネットワーククラウド』戦略を推進しており、この仕組みだからこそ、端末によらずに、さまざまなサービスが利用できる。しゃべってコンシェルは、アップルのSiriと同等のサービスであるが、Siriでは、利用できる端末がiPhoneに限られている。オープンOSであるAndroidでは、自由にサービスを作り込めるが、アップルではそれが許してもらえない。また、iPhoneの取り扱いを開始すると、スマートフォンの半分以上を売って欲しいといわれる可能性があり、これでは1300万台のスマートフォンの販売目標のうち、半分以上をiPhoneにしなくてはならない。当社の戦略のなかでは難しいことであり、その点を理解してほしい。iPhoneは競争相手であり、なんとしてでも凌駕する、ということでがんばっていきたい」とした。

       また、「アップルが駄目であるのに対して、ソニーのPlayStation Vitaはいいのか」という点については、「Vitaでは、何台売らなくてはならないという制約がない。その点では、アップル側で環境が変わったら、iPhoneを導入したい」などとした。

       また、「iPhoneユーザーがこぞって移行するような魅力的なサービスが登場するのか」、「フィーチャーフォンユーザーは捨てられてしまうのではない」といった質問には、辻村清行代表取締役副社長が回答。「新たな料金、サービスを考えている。スマートフォンの料金が高いという声もあり、料金の多様化をどう図れるのかということを考えていく。また、音声通話、メールだけでいいというフィーチャーフォンの利用者が、現在でも4000万人いる。2012年度には500万台のフィーチャーフォンを販売する計画であり、満足していただけるようなフィーチャーフォンの新たな機種を投入していく」とした。
      <a href="http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20120619_541119.html">ドコモ株主総会、山田氏がiPhone導入の可能性に言及 - ケータイ Watch</a>