ittm:若年層の失業率。25歳以下の失業率はEA17か国で22.2%・EU27か国でも22.4%を記録しており、5人に1人以上が失業状態。中でもスペインの51.5%、ギリシャの52.7%(20...
Published by atasinti,
ittm: 若年層の失業率。25歳以下の失業率はEA17か国で22.2%・EU27か国でも22.4%を記録しており、5人に1人以上が失業状態。中でもスペインの51.5%、ギリシャの52.7%(2012年2月)を筆頭にポルトガルやイタリアなど、経済的に弱い国や労働市場での問題点を抱える国での高さ、急激に経済が冷え込んだ国の失業率増加が確認できる。
スロバキアの若年層失業「率」が急激に悪化しているが、人口(500万人強)の少なさによる「ぶれ」の可能性はあるものの、詳細は不明(他国同様、経済状態の悪化によることに違いは無い)。とはいえ直近の過去データを参照すると、2012年1月の時点で34.0%だったのが、3か月で5.3ポイントの悪化を見せている状況は留意しておく必要がある。
各国とも総じて若年層の失業率が高いのは、産業構造の変化、そして若年層が手掛けることが多い「技術が未習得で比較的容易な作業」が機械化され、為替レート上で相対的賃金の安い新興国に割り振られるのが主な要因。
さらに債務問題により国レベルで財政が悪化しており、その対策として緊縮財政が取られていることも大きな要素。一般的に緊縮財政をとれば国内の産業が冷え込み、経済は低迷してしまう。当然、労働市場も緊縮する。その上、高齢化により就労年齢が上がっていることから、必然的に「席が空かない」状態になり、若年層が割を食う事態に陥っている。その上すぐには利益の上での成果が出ない「若年層の労働訓練・修練」は「即戦力にならない」「結果が出ない」とばかりに軽視されるため、若年層の立ち位置はますます悪化する。
また、意図してか、結果論なのかは判断が分かれるが、【欧州の若年失業問題の整理に役立ちそうな記事】の例にあるように、「高齢者優遇」「若者冷遇」の雇用対策の結果(「(既存)労働者」の権利を手厚く保護するため、業績が悪化しても容易に現行労働者の解雇はできず、必然的に若年層を雇う余裕はこれまで以上に無くなる)が、若年層の失業率増加の大きな原因の一つとなっている。
(via 若年層の失業率、スペイン51.5%・ギリシャ52.7%…ヨーロッパの失業率をグラフ化してみる(2012年4月分):Garbagenews.com)