地方在住のある取材対象者は、せっかく受給に至った生活保護を、自ら辞退した経緯を持つと言う。10歳の息子と家賃3万円の借家に住む彼女の決心のきっかけは、「子どもがクラスメートの親から差別されたこと...
Published by atasinti,
地方在住のある取材対象者は、せっかく受給に至った生活保護を、自ら辞退した経緯を持つと言う。10歳の息子と家賃3万円の借家に住む彼女の決心のきっかけは、「子どもがクラスメートの親から差別されたこと」だ。 「東京じゃ信じられないことだろうけど、ここらで生活保護を受けているというのは、『泥棒扱い』なんです。このあたりも母子家庭そのものは少なくないけど、生活保護を受けると扱いが別物になる。『生活保護を受けている家庭の子が万引きをする』という根も葉もない噂をするお母さんがいた。その後、うちの子が不登校になりかけ、理由を聞いたらイジメ」 そもそも生活保護の受給がクラスメートの親に知れたのは、地元市役所の職員が情報を漏らしたためと彼女は疑っている。実は同学年の児童でも生活保護を受ける母子家庭の子がいたが、すでに不登校という。申請を通すためにずいぶん努力した生活保護だったが、辞退に未練はなかった。前出の遠山さん(引用者注:上で挙げた生活保護を受給できなかったシングルマザー)と同様に、「バレない売春で稼ぐほうが、生活保護の差別よりはマシ」という結論を出した。生活保護とシングルマザー - キリンが逆立ちしたピアス