岸教授は賛成の根拠として3点を挙げた。まず「日本の文化を守る点から不可欠。良いコンテンツ、良いアーティストに資本投下したレコード会社が正当に報われるようにしなければならない。ネットで無料入手でき...

岸教授は賛成の根拠として3点を挙げた。まず「日本の文化を守る点から不可欠。良いコンテンツ、良いアーティストに資本投下したレコード会社が正当に報われるようにしなければならない。ネットで無料入手できる環境は改める必要ある」とした。  また「コンテンツを流通させるネットビジネスを発展させる、ベンチャーが成功できる環境を作るためにも市場を公正なものにしなければならない。価値あるものにはお金を払うものにしなければならない」ことを挙げた。「コンテンツはなるべく無料でいい」という、「アメリカのネット企業などが作った価値観」がそのまま入ってきている状況で、「日本企業が日本型ビジネス作っていかなければならない。そのためにも市場を公正なものにしなければならない」と指摘する。  さらに「ネットは特別なものだ、リアルとは違うという価値観が広がってしまっている。ネットがこれだけ生活やビジネスに不可欠になってる以上、ルールもリアルと同じでなければならない」として、違法ダウンロードは「リアルの店で万引きするのと同じ」と指摘。「リアルでは万引きすれば捕まる。本来有償で売られているものを違法と知りながらただで入手することに対してバランスを失している。そこを改善することがネットとリアルを同じ環境にすることからも大切だ」とした。  違法サイトへの削除要請の手間や海外サイトへの対応が難しいことなどからも、違法アップロード側だけの刑事罰では無理があるのではと指摘。「違法ダウンロードだけが音楽業界が悪化している理由ではないが、現実に悪影響を与えている」として刑事罰導入を求めた。「市場を公正なものに」「CDが売れるようにはならない」──著作権法改正案、参院で参考人質疑 (1/3) - ITmedia ニュース