(1)坂口さんの現状について、正しくサポーターに伝えていなかった(2)支援金が集まったとしても、坂口さんが大学に復帰できない可能性がある(3)100パーセントを超えて支援金が集まった場合の使途説...
Published by atasinti,
- (1)坂口さんの現状について、正しくサポーターに伝えていなかった
- (2)支援金が集まったとしても、坂口さんが大学に復帰できない可能性がある
- (3)100パーセントを超えて支援金が集まった場合の使途説明が不十分だった
(1)は具体的に言えば、坂口さんがすでに「退学」扱いになっていることをはっきりとサイトで明示していなかった点だ。現在は修正・追記されているものの、オープン当初の文面では「退学」状態にあることが伝わりにくく、「知らなかった」というユーザーから現実に不満があがっていた。
「退学になりそう」など、大学に籍があるように受け取れる記述があった
修正後の現在のページ
(2)については明らかにstudygift側の確認不足だろう。授業料未納による退学の場合、再入学できるかどうかは最終的に、早稲田大学側での協議に委ねられる(早稲田大学の学則より)。協議の結果、やはり再入学は認められないということになれば、坂口さんは大学に復帰できず、集まった支援額は宙に浮く。
サイト内では当初「学費の目処が立ち次第、学校には復学できる」と記載していたが(5月18日の「お知らせ」)、これは明らかに誤解を招く表現だろう。おそらくこれを掲載した時点ではstudygift側も「復帰できる」との認識だったのだろうが、本来は最初に大学側に確認しておくべきであり、「認識不足だった」では済まされない。万が一再入学申請が却下された場合、studygift側は全サポーターに全額返金するとしている。
最後の(3)は、「必要な学費の25パーセントは学生が自分で稼ぐ」というルールに関連する。坂口さんへの一般支援額は目標をオーバーし、募集を止めた時点ですでに109%に達していた。さらにサイトのグラフには反映されていない、10万円の「特別スポンサー」枠も現時点で20件以上申し込みが来ているという(studygift側に確認したところ、すでに振込が成立しているのは1件のみとのこと)。
確かに、これでは「学生の負担分が25パーセントにならない」と思われても仕方がない。studygift側はこれについて、オーバー分の使途は支援者と協議のうえ決定し、「25パーセントは学生が稼ぐ」という前提は当初より変わっていないと説明している。支援を募り始めた時点で必要としていた以上の額を集められてしまうシステムそのものについては「今後どうするか検討中」という。
「大切なお知らせ」内では他にも、いくつかの表記ミスや説明不足について補足されているが、大きな問題点はおおむね上記3点に集約できると言っていいだろう。
studygiftはなぜ暴走したか 「説明不足」では済まされない疑念、その中身 (1/2) - ねとらぼ